ネット銀行は破綻リスクが高いのか?預金保険制度や安全性を高める方法

「ネット銀行で銀行口座を開設したいけれど、安全性が気になる……」という方は多いのではないでしょうか。

インターネットで取引がすべて完結する便利なネット銀行ですが、支店がないので実態が掴みにくい、まだサービスとして新しいといった理由から、一般的な銀行よりも破綻する可能性が高いのではと不安に感じるのも仕方がありません。

そこで本記事では、ネット銀行の破綻リスクについて「信用格付け」を用いながら深堀していきます。万が一ネット銀行が破綻した場合どうなるのかに加え、破綻する可能性が低い銀行の見分け方や、破綻時の損失を最小限に抑える方法についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

ネット銀行は破綻リスクが高いのか

ネット銀行は、従来の一般的な銀行(メガバンクや地方銀行)よりも歴史が浅いからといって、破綻リスクが高いとも限りません。

それは、日本格付研究所(JCR)やスタンダード&プアーズ(S&P)、格付投資情報センター(R&I)などの格付け機関が実施している「信用格付け」を確認すればわかります。信用格付けは、企業や金融機関の信用度の高さ(破綻リスクの低さ)をアルファベットでわかりやすく示したものです。

以下は、2020年12月現在のネット銀行および一般的な銀行の信用格付けを表に示したものです。(※表中の「-」は格付けなし)

(表:当サイトにて作成)
銀行名JCRの格付けS&Pの格付けR&Iの格付け
セブン銀行-A+AA
ソニー銀行AA-A-
オリックス銀行-A-AA-
三井住友銀行AAA-
三菱UFJ銀行AAA-
みずほ銀行AAA-

信用格付けは高いものから「A、B、C……」となり、Aのなかでも高いものから「AAA、AA、A」の3つがあります。さらに、「AAA+、AAA、AAA-」というプラスマイナスによるランク付けもあります。

表を見ると、もっとも信用格付けが高いのはJCRにおけるメガバンク3行の「AA」と、R&Iにおけるセブン銀行の「AA」でした。さらにセブン銀行は、S&Pにおける信用格付けでも、メガバンク3行やほかのネット銀行よりも高い「A+」を付与されているなど、ネット銀行屈指の信用格付けになっていることがわかります。

総合的に見ても、多くのネット銀行がメガバンク3行とほぼ同等の信用格付けを付与されているため、ネット銀行=破綻リスクが高いとは言い切れないことが確認できました。

銀行が破綻すると預金はどうなる?

信用格付けが優れているとはいっても、破綻リスクがゼロになるということはありません。それは、歴史のあるメガバンクでも同様です。ここでは、万が一ネット銀行が破綻するとどうなるのかについて見ていきます。

ネット銀行の預金は、一般的な銀行と同様に預金保険制度(ペイオフ)により守られています。具体的には、万が一ネット銀行が破綻したとしても、預金保険機構から保険金が支払われ、預金の元本1,000万円と破綻日までの利息分の預金保護がおこなわれます。

ネット銀行も一般的な銀行も、預金の元本1,000万円を超える部分や外貨預金、譲渡性預金などは保護の対象外となる場合があります。戻ってこない可能性があることを念頭に置いて、預金を管理する必要があります。

破綻リスクの高い銀行を避けて安全性を高める方法

ネット銀行を含むどの企業でも、破綻リスクは少なからずあります。破綻する可能性の高い銀行を避け、かつ万が一破綻してしまったときのダメージを少しでも抑えるには、どのような対策を講じればよいのでしょうか。効果的な対策を3つご紹介します。

最新の信用格付けをチェックする

上記でもご紹介したように、自分の大切なお金を預ける以上は、信用格付けをチェックしておくことが大切です。

信用格付けをチェックするときは、“最新の格付けかどうか”に注意してください。インターネット記事や雑誌の情報には過去の格付けが掲載されている場合があるので、各格付け機関の公式ホームページにある検索欄から確認するようにしましょう。

預金を複数の銀行に分けて管理する

預金保険制度で保護されるのは、元本1,000万円とその利息分のみです。1,000万円を超えるお金を預けたい場合は、1つの銀行だけではなく複数の銀行に分けて、各銀行の預金が1,000万円以下となるように管理しましょう。

各銀行の便利なサービス(ポイントサービス、アプリが使いやすい、手数料が安いなど)を利用できるというメリットもあるのでおすすめです。

決済用預金を利用する

決済用預金とは、「利息がつかない」「預金者が払い戻しをいつでも請求できる」「決済サービスを提供できる」の3つの要件を満たした預金のことです。新規で決済用預金の口座を開設することはもちろん、すでに開設している口座を決済用預金の口座に切り替えることもできます。

このような決済用預金は、万が一銀行が破綻したとしても全額保護されます。せっかく預けているのに利息がつかないというデメリットはありますが、1,000万円を超えた資金を確実に守るために活用するべき方法の1つです。

まとめ

多くのネット銀行は、メガバンク同等の信用度があることがわかりました。まだ新しい銀行だからといって、ネット銀行にお金を預けることに強い不安を感じる必要はないと言えるでしょう

とはいえ、すべての金融機関には少なからず破綻リスクはあります。信用格付けをチェックする、複数の銀行で預金を分散管理する、決済用預金を活用するなどして、少しでも破綻によるダメージを抑えて資産を守る取り組みをしておくことも大切です。

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